和田彩花ちゃんの卒業から考える、「アイドルを卒業しなくてはいけない」という謎の呪縛
あやちょこと和田彩花ちゃんが、卒業を発表しましたね。スマイレージ初期メンで現アンジュルムのリーダー、そしてハロプロ全体のリーダーでもある和田彩花ちゃん。卒業は来年とのことでずいぶん長いなあと思いつつまあ立場上しょうがないかなあとも思っております。
さぞかしヲタが「あやちょおおおお」となっているかと思えば、みなさんあっさり。「年齢的にそろそろだと思ってました(キリッ」という感じでしたね。
なんでもハロプロには「25歳定年説」というものがあり、ちょうど和田彩花ちゃんもその年齢だったのだとか。ちなみにモー娘。の飯窪春菜ちゃん、Juice=Juiceの宮崎由加ちゃんも同い年でそちらの動向も注目されているのだとか。
…ふーん。。。
……
……あのさ、あのさ。それってどーなのよ。というのが今回のブログの趣旨です。
特にモーニング娘。、アンジュルムは「卒業と加入を繰り返す」というコンセプトのようなものがあるんですよね。
だとすると「卒業を前提とした加入」なわけです。ヲタは「いつ卒業するのかな」と思いつつ限られた期間の少女たちの活動を見守るわけなんです。
で、思ってたより卒業が早いと「運営が」「周りのメンバーが」「本人の自覚が」とヤイヤイ言うわけ。
でもさ、それってやっている側としては、ひどくむなしくないですか。
以前尾形春水ちゃんの記事のときにも少し言いましたが、今のハロプロには明確な「ゴール」というものがないと思うんです。だとすると、自分でゴールを見つけなくてはならないんですよね。
でもそのゴールというのが、いつの間にか「卒業」しかなくなってしまっている。その間の小さなゴールというか、関門のようなものは細々あると思います。インディーズから始まった子だとメジャーデビューとか、どこそこでライブとか、地上波の音楽番組出演とか、売り上げ何万枚とかオリコン何位とか。
でも、最後のゴールは「卒業」以外ない。別のゴールを見つけようとしても、「まだいるの?」「はよ辞めろババア」とか言われるんです。
25歳がババアとか、そういうことばっか言ってるからドルヲタはロリコンとか言われるんだろうなあとか思いつつ…まあその話はいいや。
そして結果としては、「卒業」というゴールになり、ヲタや周りのメンバーから言われる言葉は「おめでとう」。
なんというか、アイドル=卒業しなくてはいけない=卒業した時はおめでとう。という流れが確定しているのが…なんというのかな。むなしいというか、悲しいな、と思ったんです。
確かに、フリフリの服着て「胸がキュルルン♡」というアラサー、アラフォーはイタいかもしれない。でも、かっこいい服着て「お気に召すまま♡」というアラサー、アラフォーはいけるでしょう?
ハロプロは、それができるグループだと思ってるんです。
「音痴だけどかわいい格好してるから、応援してね」「口パクだけどウィンクいっぱいしてウェーイ状態にするから、ライブに来てね」「処女性出して甘えるから、チェキいっぱいとろーね」というグループではないんです。
接触イベントも増え、「アイドル」というくくりではきていますが、もともとはボーカルグループから始まっている。
とすれば、アラサーだろうがアラフォーだろうが、結婚してようが子や孫がいようがパフォーマンス力があれば「卒業」なんてしなくていいんじゃないのかなって思うんです。
実際にドリームモーニング娘。やらOG参加のライブやらでは、「アイドル」というよりは「アーティスト」として盛り上げてますよね。(まあOG参加のものは限定感もあるので、盛り上がっているんだろうなあとも思いますが)
他グループを出して恐縮ですが、E-girlsなんてアラサーが普通にいますよ。一部のロリコンヲタの中にはいろいろ言う人もいるかもしれませんが、彼女たちはダンス&ボーカルグループなので、「若さ」=「売り」ではないんじゃないのかなあと。
そして、彼女たちが若い女性たちから支持される理由は、憧れられるから。「こんな風にかっこよくなりたいな」「髪型真似しようかな」と思えるのは、同世代かやはり少し上の女性なんだと思います。
そう思うと、25歳で卒業させてしまう限り、ある程度お金に余裕があり、また時間に余裕があるアラサー女性は「かわいいなあ」とか「歌うまいなあ」という視点を持った人しかファンになってくれない。
特にこの先卒業が有力視されている飯窪春菜ちゃん&宮崎由加ちゃんは、ビジュアル的にも中身的にも「こんな子になりたい♡」と女性から支持を集められる子。
炎上しないところも心得ている2人にインスタやらせたら、間違いなく新規ホイホイになりますよ。
それを「ババア」だの「定年」などでとっととゴールへ行け(卒業しろ)というおっさんたちはね…。
女性はどちらかと言えば現実的なんで、「気になるし応援してみたいけど、すぐ卒業しそうだしな…」となってしまいがち。
何しろせっかく買ったグッズも、使えなければ意味がない。売りたくても卒業した後じゃ売れない。おっさんみたいに押入れに詰め込んで時々見返して「ああ何とかちゃん可愛かったなああ」なんていうことは女性はしないんです。基本的にコスパ重視なんです。(人それぞれだとは思いますが)(ちょっと言い過ぎました)
さて、話がちょっとそれましたが。
「卒業しないアイドル」がいてもいいんじゃないかなというのが、今回の私の提案。
某男性アイドルグループなんて、アラフォー、アラフィフになっても普通に活動しているじゃないですか。
アラフォー、アラフィフならそれでそれなりの表現の仕方やかっこよさがあるんです。だって相川七瀬さんは今でもかっこいいしかわいいじゃないですか!(唐突)田中れいなちゃんはあの路線でもいけるぜ!
元は「卒業と加入を繰り返すグループ」の先駆け的な存在だった、ハロプロ。ここで流れを変えるためにも「卒業しないアイドル」を作ってみてはいかがか。
perfumeみたいに、「ずっと変わらない」グループのあの安心感と安らぎを、ハロプロにも。
もちろん、パフォーマンスの質が落ちてきたな、とかそういうときや次の道が見つかった、というときの卒業はあり。結婚や子育てで一時休業もあり。でも、年齢的にそろそろだから、という卒業はそろそろやめてもいいんじゃないかな。
ハロプロには、常に目新しいことを見つけて「アイドル」という定義を崩し、また作っていき、パイオニア的存在になってほしいなあと思うんです。グループ兼任だのユニットだのというのも、(もしかしたら考えたのは違うかもしれないけど)世に広めたのはハロプロが先でしょ?
そのためにも、ヲタは25歳の子に対して「ババア」とか「定年」とかいう言葉を使うのは慎んでほしい。
「いくつになってもパフォーマンスが輝く限り、応援し続ける!」そう断言している限り、更に進化して、結果的に「卒業」とはまた異なる美しく魅力的な「ゴール」を彼女たちは目指せるんじゃないかなと思います。
何はともあれ、あやちょ、今まで本当にお疲れさまでした!